重要文化財漆皮箱しっぴばこ

画像を保存する

image 全画面表示
  • (指定名称)漆皮箱
  • 1合
  • 皮製漆塗
  • (蓋)縦45.0 横36.2 高8.5 (身)縦43.5 横34.7 高9.0
  • 奈良時代・8世紀
  • 東京国立博物館
  • N-302

箱の素地(きじ)は、牛、鹿、猪などの皮を鞣(なめ)してから木製の型にあて、強く展張して造られている。表面は黒漆、あるいは透漆を塗って仕上げる。献納宝物には合わせて7件の漆皮箱が含まれており、そのうち3件には金銀絵で瑞花鳥蝶、草花などの文様が描かれている。
 漆皮箱の製法は唐から伝わり、奈良時代を通じて盛んに造られたが、形崩れしやすいこともあって、次第に木製素地に移行していったようである。今日では、まとまった作例としては、正倉院宝物と献納宝物を遺すのみであり、わが国漆芸の歴史を辿る上で貴重な資料となっている。

部分一覧

読み込み中