柄裏にある聖徳太子が岡本宮で法華経講讃に際して用いられたとの銘文は、『御宝物図絵』にもしるされている。香炉の部分は、火炉と下方の台輪および菊座で構成され、柄頭には心葉形(しんようけい)金具をつける。各部とも鋳銅製で、これを鋲留めで組み立てる仕様とする。本作はL字状に曲げた柄端の獅子形の鎮子を据えることから獅子鎮柄香炉とよばれる。この種の柄香炉は中国では唐時代の作例が出土しており、わが国では奈良時代に盛行したとみなされる。
柄裏刻書「太子於岡本宮法花御講讃之香呂也」
100801
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柄裏にある聖徳太子が岡本宮で法華経講讃に際して用いられたとの銘文は、『御宝物図絵』にもしるされている。香炉の部分は、火炉と下方の台輪および菊座で構成され、柄頭には心葉形(しんようけい)金具をつける。各部とも鋳銅製で、これを鋲留めで組み立てる仕様とする。本作はL字状に曲げた柄端の獅子形の鎮子を据えることから獅子鎮柄香炉とよばれる。この種の柄香炉は中国では唐時代の作例が出土しており、わが国では奈良時代に盛行したとみなされる。
柄裏刻書「太子於岡本宮法花御講讃之香呂也」
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