重要文化財銅印どういん

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  • (指定名称)銅印
  • 福岡県水城村出土
  • 1顆
  • 高5.2 印面方4
  • 奈良時代
  • 東京国立博物館
  • J-34475

遠のみかどとよばれた大宰府の御笠(現在の太宰府市とその周辺)に置かれた軍団の印である。印面は方形で「御笠団印」の4文字を2字ずつ2行に分けて鋳し、無孔で撥形に造った鈕を付けている。昭和2年(1927)に桑畑の中で農作業中に偶然発見されたものである。明治32年(1899)にはこれとほぼ同形同大の銅印で印面に「遠賀団印」と記すものが、同じ大宰府市内の水城小学校敷地内から出土している。
律令制下では諸国に軍団を配備し筑前には4軍団を置いたという。また大軍団では1,000人もの兵を配備することが軍防令に定めてあるが、具体的にはその配備の実態は明らかではない。兵制の改革は天平11年(739)と宝亀11年(780)にも行われ、延暦11年(792)になると各地の軍団の大半を廃しているが、国防上重要な位置を占める御笠や遠賀など大宰府管内の諸軍団はその後も残されている。

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