国宝芦手絵和漢朗詠抄あしでえわかんろうえいしょう

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  • 藤原伊行 (ふじわらのこれゆき)
  • 2巻
  • 巻上:縦27.9cm 長1367.9cm 巻下:縦27.9cm 長1422.7cm
  • 平安時代・12世紀
  • 京都国立博物館
  • B甲598

『和漢朗詠集』は11世紀初頭に藤原公任(966~1041)が撰集し、漢詩と和歌、計804首を収録する。これら2巻は、上巻に四季、下巻に雑の部をおく完本である。後者の奥書から、永暦元年4月、藤原行成から数えて6代目にして、当代屈指の能書・伊行による書写と知られる。伊行は線の強弱を巧みに使い分けることにより、字にメリハリを持たせている。
このほかに伊行の確実な遺墨は伝わっておらず、こうした希少性とともに特筆されるべきは、その筆さばきを見事なまでに演出する料紙の装飾である。群青や緑青を用いて柳・流水・水鳥といった景物にくわえ、「芦手」とよばれる意匠化された文字を描きこむ。芦手には、文中の歌をキーワードとした謎がかけられているともいわれ、平安貴族の優雅な遊び心をいまに伝える。遠江掛川藩主・太田家の旧蔵品。

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