中国の唐時代の正史『新唐書』の南宋時代の刊本で、巻第七十一下の宰相世系表第十一下を完存している。体裁は袋綴冊子本で、版式は左右双辺、有界、半葉14行、行25字で、表は半葉縦に十二格、横に八格を入れている。版心は白口、魚尾、「唐書宰相世系表十一下『幾』」を刻している。また、文中の欠筆は仁宋の「貞」「楨」までで、それ以降の欠筆はない。紙数49張。冊の首尾に墨印による「金沢文庫」の長方印があり、表紙見返しには「駿河御譲、唐書宰相表、金沢本、一冊」の題簽がある。南宋で刊行された嘉祐刊本系の体裁を伝えるものとして貴重である。