国宝和漢朗詠集巻上断簡(内侍切)わかんろうえいしゅうまきのじょうだんかん(ないじぎれ)

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  • (手鑑「藻塩草」 のうち)
  • 伝後京極良経(藤原良経) (でんごきょうごくよしつね(ふじわらよしつね))
  • 1帖
  • 金銀箔散打曇斐紙墨書
  • 縦28.7cm 横10.4cm
  • 鎌倉時代
  • 京都国立博物館

室町時代の終わりごろから古の人たちの名筆、すなわち古筆を切断して鑑賞するという風潮が盛んになると、それを一定の基準のもと台紙に貼り付けるということが行われるようになった。こうして出現したのが手鑑である。
この手鑑は、江戸時代を通じて古筆鑑定の中心であった古筆家の台帳として伝えられた。奈良時代より室町時代にいたる古筆切242葉を収め、「高野切」(古今和歌集断簡)や「法輪寺切」(和漢朗詠集断簡)といった平安時代の代表的古筆をはじめ、「南院切」(新撰類林抄断簡)といった珍しいもの、あるいは「室町切」(人麿集断簡)のようにほとんど類品がないものも所収されており、資料的価値がきわめて高い。「見ぬ世の友」(出光美術館蔵)、「翰墨場」(MOA美術館蔵)、「大手鑑」(陽明文庫蔵)・とともに四大手鑑の一つに数えられる。

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