重要文化財華厳文義記巻第六残巻けごんふみぎきかんだい6ざんかん

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  • 1巻
  • 縦26.6cm 横1071.5cm
  • 南北朝時代・6世紀
  • 京都国立博物館
  • B甲231

東晋の仏駄跋陀羅訳の『華厳経』(六十巻本)に対する注釈書『華厳文義記』の巻之六の写本である。尾題の下には「天保十年沙門霊裕/在宝山寺集記」とあることから、沙門霊裕が天保十年(五五九)宝山寺においてまとめたものであることが知られる。霊裕は『続高僧伝』巻第九にその伝を見ることができ、その著書の中に「華厳疏及旨帰合九巻」とあることから、その「華厳疏」の一部が本巻の内容に相当すると考えられる。本巻は、『華厳文義記』の唯一の写本であり、その書写年代は、撰述と余り時を隔てない六世紀後半かと見られる。もとは巻子本であったが、その後、折本装に改められ、再び巻子本とされたものである。

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