重要文化財観音菩薩立像かんのんぼさつりゅうぞう

画像を保存する

image 全画面表示
  • 1躯
  • 大理石
  • 高254.0
  • 隋時代・開皇5年(585)
  • 東京国立博物館
  • TC-376

高さ2.5mを超える大きな菩薩像。頭上に阿弥陀如来の化仏(けぶつ)があるため観音菩薩とわかる。体は扁平で、衣や装飾を浅い浮彫で表す。台座に銘文があり、隋時代の開皇5年(585)に、崇光寺(廃絶)で造られた大像と二菩薩像が、長い歳月を経て傷みが生じたために、唐・上元元年(674)詔によって寺が復興され、垂拱元年(685)に修理が行われた、と記される。つまり、この像は三尊像の脇侍の1体だったのである。観音を脇侍とするのは阿弥陀如来だが、実は中尊にあたる像がイギリスの大英博物館に所蔵されている。高さ6m近くあり、この像と同じ白大理石製で、作風も共通する。中尊像の銘文によると、三尊像が「韓」という姓の一族を中心に100名を超える結縁(けちえん)によって造営されたこと、「韓崔村」という河北省の村にあったことがわかる。

部分一覧

読み込み中