重要文化財菩薩立像ぼさつりゅうぞう

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  • (指定名称)銅造菩薩立像
  • 1躯
  • 銅造鍍金
  • 像高30.6
  • 飛鳥時代・7世紀
  • 東京国立博物館
  • N-190

腰をひねった体軀にはしなやかさがあり、腰裳や天衣の天衣線には軽快なリズムがある。正面頭飾後方の地髪部に丸枘穴が残り、本来別製の飾り(化仏か)をつけていたと思われる。各装身具の連珠の一部に魚々子タガネを使用し、裙と天衣の縁や衣文の稜等には特殊タガネで複連点文を表わすなど、その刻技は多彩でこまやかである。
本体・台座を含むほぼ一鋳で造るが、両手首より先は現在後補のものにかわっている。頸部の下辺まで内部を中空とするが、銅厚には片寄りがみられ、左側に対し右側が薄手になっている。像内の頸部下辺に付着する中型土に円型の穴が残り、あるいは鉄心を抜いた痕跡ともみられる。背中のほぼ中央に型持を設ける。鬆は地付き部に集中する他は全体に少なく、鋳上がりは良好である。火中しているため、像の表面は全体に焼け肌を呈し、鍍金は鼻先や反花の縁等にごくわずか残るのみで、彩色は現状では確認できない。

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