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丁子(ちょうじ)とよばれる香料の容器として使用されていた。肩部に「高9寸」「仏」の墨書があり、天平19年(747)の『法隆寺伽藍縁起并流記資材帳』(ほうりゅうじがらんえんぎならびにるきしざいちょう)に「仏分丁子香八十四兩」と記されているのがこれにあたると考えられている。来歴が明らかな世界最古の伝世陶磁器として名高い。口部は盤口(ばんこう)形、左右の肩には二連の耳一対があり、いわゆる古越磁(こえつじ)の流れを汲む青磁である。生産地は浙江(せっこう)省、もしくはその周辺とみられる。
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