重要文化財黒漆鼓胴くろうるしこどう

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  • (指定名称)黒漆鼓胴
  • 1口
  • 木製漆塗
  • 長40.3 径19.0
  • 南北朝時代・延文2年(1357)
  • 東京国立博物館
  • N-109

黒漆鼓胴は、内部の墨書から法隆寺聖霊会用として、南北朝時代の延文2(1357)年に薬師寺伝来の三之鼓を写して製作したことが窺える。現在、薬師寺には本鼓胴よりさらに細い形状の伎薬用の細腰鼓(さいようこ)が残っている。筒は、桐の一材を轆轤にかけて、中部に筒状の棹と両端に椀状の乳袋をつくり、棹と乳袋表面に断面半円形の突帯を削り出している。鼓胴の外面は黒漆塗り、内部は轆轤挽きで素地のままの実用的な鼓胴である。

胴内墨書「法隆寺/聖霊会料/三鼓也薬師寺/黒筒写/願主一﨟胴内権少僧都実禅 権律師慶祐/作者篳篥吹寺僧 頼盛宗禅房年五十六 目安住」
「当寺古三鼓雖在之/不鳴之間毎度大会之/寺自他寺借用非無/劬労之処今度時尅/令然而出来之條併/冥助之至歟喜悦〃/但寺用之外輙不可/出千他所者也/延文二年丁酉六月日/注之/以慶玄法印舎利供養/料足未進張之訖」

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