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小太刀は寸法の短い太刀で、太刀と同様に腰に佩(は)いたものであろうが、用途は明白ではない。『享保名物帳』によれば、豊臣秀吉のころに蜂屋という「あふれ者」が所持していたことからその名が付けられたとされている。備前国の長船(おさふね)派の長光は、文永11年(1274)から約30年間にわたって活躍した刀工で、その作風は父光忠風の華やかな丁子刃(ちょうじば)の刃文(はもん)から、子の景光に似た直刃(すぐは)の刃文へと作風を変えた。この小太刀は、板目肌の地鉄(じがね)に映りが立ち、刃文は頭の揃った互の目丁子刃(ぐのめちょうじば)を焼き、足がよく入って華やかとなり、長光の典型的な作風を示している。
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