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『和漢朗詠集』は藤原公任(966-1041)撰の詩歌集で、寛仁2年(1018)ころの成立と考えられている。もともとは藤原道長の娘威子入内の際に贈り物の屏風絵に添える歌として編纂され、のちに公任の娘と藤原教通の祝儀の引き出物として贈られたという。
朗詠するにふさわしい漢詩文588詩の秀句および和歌216首を、125項目に分類収録する。白居易・元稹・菅原文時・菅原道真らを主要な作者とする秀句は、後代の文学作品に多大な影響を与え、古典として長く尊重された。
本書は88葉に書写したものを折本2帖に貼付したもので、鎌倉時代前期の制作と思われる完本である。上巻に四季の歌、下巻に雑歌を入れる。真名とかなを交え一筆で書写されている。
1935.04.30(昭和10.04.30) 指定。
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