「類聚歌合」は平安時代の歌合集で「二十巻本歌合」とも呼ばれる。藤原頼道が歌合文献の集成を企画し、46度の歌合を収めた「十巻本歌合」が編纂されたが、これは完成をみなかった。これにならいさらに規模の大きい集成が企図されたものが、この「二十巻本歌合」である。その成立は、元永・大治(1118~31年)頃と推測されているが、30年余をかけ断続的に編纂がおこなわれ、最終的には藤原忠道が大きく関与した。
200余度の歌合を収めた二十巻本歌合の筆跡は、20余種に分かれており、平安時代後期の書風を伝える重要な作品である。本巻は、「寛平御時歌合」や「醍醐御時歌合」をも所収する。