重要文化財狭衣物語絵巻断簡さごろもものがたりえまきだんかん

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  • 紙本着色
  • 28.5×52.6
  • 鎌倉時代・14世紀
  • 東京国立博物館
  • A-1294

『狭衣物語』は、狭衣中将(のちに大将)の恋愛遍歴と天子の位を譲られるまでの経緯を、同じ屋根の下で育てられた従姉妹にあたる源氏宮への果たされぬ恋情を軸として述べた物語である。『源氏物語』と併称されるほど好評を博し、中世文学に大きな影響を与えた。流布本では4巻だが、巻1・2は上下に、また巻3・4は上中下にそれぞれ分けられる。貴族を描くのに引目鉤鼻(ひきめかぎはな)式の顔貌表現を用いるなど精緻な画風を示し、濃彩を用いた作絵(つくりえ)の伝統を引くが、表現に若干の形式化が認められる。
東叡山寛永寺中堂に疎開していた徳川将軍家の御数寄屋(おすきや)御道具などの宝物は、明治元年の彰義隊(しょうぎたい)との戦乱によって建物もろとも完全に焼けてしまったとみられていた。しかし後に『狭衣物語絵巻』巻1上の絵の一部(4段分)が下辺の焼け痕とともに出現し、好事家の間で6幅に分けられたものである。

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