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『医心方』(全30巻)は、日本に現存する最古の医学書。永観2年(984)に丹波康頼(たんばのやすより 912-995)が、中国の多くの医書を引用して病気の原因や治療法を述べたものである。この写本は、諸写本の中で最も古く、全巻そろっており、27巻分は平安時代に、1巻は鎌倉時代に書写され、2巻と1冊は江戸時代に補われたものである。平安時代の写本のうち25巻分は楮(こうぞ)の料紙に10人前後による分担書写である。また、本文を読み下すため朱や墨で仮名、注記、各種の符号が書き込まれ、当時の読み方を知る貴重な資料である。別本の2巻には紙背に文書がある。
本書は室町時代に正親町(おおぎまち)天皇から典薬頭(てんやくのかみ)の半井光成(なからいみつなり)に下賜されたと伝えられ、「半井家本」と呼ばれる。半井家では門外不出としてきたため、安政1年(1854)幕府に貸し出されたほかは、近年まで公開されることがなかった。
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