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「塵袋」は、鎌倉時代・13世紀後半の文永・弘安頃に成立したといわれる類書(類別になった辞書・百科全書)である。戦国期の天文年間に編纂された「塵添壒嚢鈔」に一部が収録されその原型となったこと以外はあまり知られず、伝本もほとんどない。故事の起源や意味など620の項目について、問答形式で記している。
本書は類本・伝本が少ない中、永正5年(1508)高野山の学僧・印融(1435-1519)が書写したもので、中世に遡る類書の完本としてたいへん貴重であるため重要文化財の指定を受けた。1971.06.22(昭和46.06.22)指定。
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