重要文化財瑞花蝶鳥金銀絵漆皮箱ずいかちょうちょうきんぎんえしっぴばこ

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  • 漆皮製 金銀泥絵
  • 縦32.1 横29.0 高7.5
  • 奈良時代・8世紀
  • 東京国立博物館
  • N-90

箱の素地(きじ)は、牛、鹿、猪などの皮を鞣(なめ)してから木製の型にあて、強く展張して造られている。表面は黒漆、あるいは透漆を塗って仕上げる。献納宝物には合わせて7件の漆皮箱が含まれており、そのうち3件には金銀絵で瑞花鳥蝶、草花などの文様が描かれている。
 漆皮箱の製法は唐から伝わり、奈良時代を通じて盛んに造られたが、形崩れしやすいこともあって、次第に木製素地に移行していったようである。今日では、まとまった作例としては、正倉院宝物と献納宝物を遺すのみであり、わが国漆芸の歴史を辿る上で貴重な資料となっている。

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