重要文化財伝源頼朝坐像でんみなもとよりともざぞう

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  • (指定名称)木造伝源頼朝坐像
  • 1躯
  • 木造、彩色
  • 像高90.3
  • 鎌倉時代・13~14世紀
  • 東京国立博物館
  • C-1526

鎌倉の鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)に伝来した源頼朝とみられる像。烏帽子(えぼし)を戴き、狩の服装で両脚を倒し、あぐらに似た形ですわる。像の高さは烏帽子の頂でほぼ70センチ。頭頂ではおよそ50センチで等身よりかなり小さい像である。姿形、大きさが共通する像が鎌倉に2軀(北条時頼<ほうじょうときより>像・建長寺<けんちょうじ>、上杉重房<うえすぎしげふさ>像・明月院<めいげついん>)がある。糊がきいた強装束(こわしょうぞく)のような衣、両脚を倒したすわりかたは、当時流行していた貴族の肖像画を手本にしたものであろう。この像は重房、時頼像より遅れる13世紀後半から14世紀はじめごろ頼朝の没後100年ほど過ぎてつくられたとみられる。
真に迫るものではないが、武家の棟梁(とうりょう)にふさわしい気品が備わっている。源頼朝像は、武家の都鎌倉のシンボルである鶴岡八幡宮に鎌倉時代からまつられ武士の礼拝を受けてきた。豊臣秀吉は鶴岡八幡宮に参拝したとき、頼朝像の肩をたたきながら話しかけたと伝えられている。

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