国宝観楓図屏風かんぷうずびょうぶ

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  • (指定名称)紙本著色観楓図
  • 狩野秀頼筆 (かのうひでより)
  • 6曲1隻
  • 紙本着色
  • 150.2×365.5
  • 室町~安土桃山時代・16世紀
  • 東京国立博物館
  • A-10470

 画中に押された印章から、狩野秀頼筆とわかる。元信の次男の秀頼とする説、孫の秀頼とする説がある。
 画面右奥の伽藍は京都・高雄の神護寺、左奥の雪に閉ざされた参道は、愛宕神社に続く道と見られ、一般に「高雄観楓図(たかおかんぷうず)」と呼ばれている。紅葉の名所として名高い高雄の清滝川のほとり、紅葉の下で着飾って酒食を楽しむ男女や僧の姿と、寺社へ向かう橋を前景に描く。楓の葉の赤が全体に散りばめられ、画面の彩りは豊かであるが、色調はむしろ重厚で、落ち着いた風格がある。
 画面を秋の景物で埋めながら、一部に冬の景色も描いてあり、平安時代以来の四季絵の伝統を踏まえた構成になっている。失われた他の1隻の屏風には、おそらく春夏の景物が描かれていたものと見られる。

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