重要文化財対馬宗家関係資料つしまそうけかんけいしりょう

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  • (指定名称)対馬宗家関係資料
  • 14,033点
  • 江戸~明治時代 17~19世紀
  • 九州国立博物館
  • P16ほか

 対馬島主・宗家は、室町時代から朝鮮王朝との通交(外交・貿易)において中心的な役割をはたし、江戸時代の徳川政権下においてはその窓口を独占した大名家である。
 対馬藩の膨大な藩政資料等は、宗家の菩提寺(ぼだいじ)である万松院(ばんしょういん)の文庫に保管された。その一部をなすのが本資料群である。総数14,033点のうち江戸幕府老中奉書が大部分を占めるが、室町時代以来の日朝通交の実態を示す貴重な資料も少なくない。
 「図書(としょ)」は、朝鮮王朝が日本人通交者にあたえた銅印で、外交文書に押印するためのものである。その大部分は対馬島外の人物の名義が刻銘されたものであり、室町時代に対馬島外の人物の通交貿易権が対馬に集積されていたことを裏づける。
 「徳有隣」印(足利氏印の偽造印)、および「為政以徳」印(朝鮮国王印の偽造印)は、宗家が両国の国書を偽造(ぎぞう)したことを裏付けるものであり、江戸時代初期以前の日朝通交における宗家の特殊な立場を象徴する。
 「人形人参(ひとがたにんじん)」は、正徳3年(1713)に対馬藩の家老が発見し、藩主に献上したものである。江戸時代、対馬藩は朝鮮人参を独占的に輸入していた。通常は消費されて伝存しないが、人の形をした珍品であるがゆえに伝存したものである。
 附けたりの文書箱45個がある。

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