重要文化財如来立像にょらいりゅうぞう

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  • (指定名称)銅造如来立像(法隆寺献納)
  • 1躯
  • 銅製鋳造鍍金
  • 像高29.7
  • 飛鳥時代・7世紀
  • 東京国立博物館
  • N-153

体軀にたいして頭部や手足を大きく表わす愛らしい顔立ちの如来像である。台座の懸布には柔らかな質感が表わされ、また、頭髪部には魚々子文、衣の縁や衣文の稜には複連点文をそれぞれ各種のタガネで施すなど、その刻技もこまやかである。このような童子形像は7世紀後半に様々なヴァリエーションを示しながら展開し、この時期の彫刻に重要な位置を占めている。
本体・台座を含む一鋳で造り、本体の胸部辺まで内部を中空とする。銅厚は厚手で、全体にほぼ均一である。背面のほぼ中央に方形の型持を設ける。頭髪部に魚々子タガネを用い、腰裳や台座懸布の縁等に特殊タガネで複連点文を表わす。頭髪部を除くほぼ全面に鍍金が残り、彩色は頭髪に群青、唇に朱(あるいはベンガラか)が認められる。なお、右手第2指の付け根から先を欠失する。

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