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琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)の宝厳寺(ほうごんじ)に伝来したため、「竹生島経」と称される。もとは鳩摩羅什(くまらじゅう)訳の法華経8巻がそろっていたと思われるが、現存するのは、巻一の中のこの「方便品」1巻と、宝厳寺に残る折本仕立ての「序品(じょほん)」1帖だけである。
金銀泥で蝶、鳥、宝相華、草花、雲などの文様を描いた上質の紙に金泥で罫線を引き、穏やかで整然とした書風で1紙28行に書写された優美な装飾経である。「方便品」「序品」ともに「寛永の三筆」の1人、松花堂昭乗(しょうかどうしょうじょう)の跋(ばつ)があり、そこでは源俊房(みなもとのとしふさ)筆とされるが確証はない。
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