重要文化財山王十社本地懸仏さんのうじゅっしゃほんじかけぼとけ

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  • (指定名称)金銅山王十社御正体
  • 平俊景
  • 1面
  • 銅製 鍍金
  • 径30.4
  • 鎌倉時代・建保6年(1218)
  • 奈良国立博物館
  • 738(工147)

 懸仏は鏡に擬した銅板に浮彫り状あるいは丸彫りの尊像を装着し、吊り下げるための装置をそなえたものをいい、鏡像より派生したものと考えられている。本品は銅円板に、銅板を打出し細部を毛彫りで表した山王十社の諸尊を鋲留めした山王曼荼羅懸仏。銅円板は覆輪〈ふくりん〉をめぐらし、上方二ヶ所に花形鐶座〈はながたかんざ〉と吊鐶〈つりかん〉をそなえる。中央にひときわ大きく僧形の大宮を表し、周囲は右上から時計回りに男神の八王子、僧形の聖真子、僧形の二宮、猿神の大行事、臥牛の牛御子、男神の早尾、地蔵形の十禅師、女神の客宮、女神の三宮を配する。背面には諸尊の背後にそれぞれの尊名を針書きするほか、中央に「阿蘇谷預主也/建保六年[歳次/戊寅]七月十九日/阿蘇谷預所院主惣公文/中御子平景俊」という針書銘があり、この作品が建保6年(1218)、阿蘇谷(熊本県球磨郡須恵村)預所院主惣公文であった平景俊によって作られたことがわかる。鎌倉前期の懸仏の基準作例として貴重であるとともに、日吉山王関係遺品として注目すべき作品である。

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