重要文化財三尊像塼仏さんそんぞうせんぶつ

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  • 飛鳥時代・7世紀
  • 東京国立博物館
  • J-35634

 塼仏とは、粘土板の表面に仏像を半肉彫りで表して焼成したものである。型を用いて多量に製作された。7世紀後半に飛鳥地方の寺院を中心に流行し、堂塔の荘厳に用いられたり、念持仏として使用された。
 独尊像塼仏は小型で、獅子座の上に椅子に腰かけて施無畏印を結ぶ如来像を表している。小型ながらシャープな仕上がりである。三尊像塼仏は、主尊は蓮華座の上に椅子に腰かけて定印を結び、脇侍は蓮華座の上に立って合掌している。主尊の頭上には天蓋が描かれ、その左右に天人が舞っている。独尊像塼仏にくらべると描写のシャープさに欠ける。
 南法華寺は奈良県高取町にある8世紀初頭の創建と伝えられる真言宗の寺で、壺阪寺の名で親しまれ、人形浄瑠璃『壺坂霊験記』でよく知られている。

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